心の回復  猫マンガ「ふくふくふにゃーん」 こなみかなたさん  笹井宏之さんの短歌 [漫画(コミック)]

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「ふくふくふにゃーん」NEWデラックス(7巻) こなみかなた 講談社漫画文庫

雑貨屋さんを営むおばあさんと、やんちゃな目つきの三毛猫ふくふくや、その地域に住む人々、猫たちのゆったりした日常生活が描かれています。
ふくふくは何もしゃべらず、おばあさんだけが人間語をしゃべります。
おばあさんと三毛猫ふくふくののんびりしたかけあいに、おばあさんの友達や猫や鳥や犬が入ってくることがあり、テンポのゆっくりした笑いを湧き起こします。
三毛猫ふくふくは、おばあさんが魚や鰹節を買ってくると、おばあさんが見ていないすきに、にじり寄って来て手を出します。
ふくふくには、どうやらおばあさんに叱られることが分かっていて、おばあさんが見ている時は、普通にかまえています。
おばあさんがちょっといなくなると、獲物に一歩近ずき、おばあさんがこちらを見ると止まります。
そんなときのふくふくの表情はいたずらっけたっぷりに刻々と変化し、より目になったり、上眼づかいになったりして豊かです。
ちゃぶ台の上の食べものにも手を出しますが、にぎりずしのワサビで飛び上がったこともありましたっけ・・・
私の持っているものは、<いろはにほへとちりぬるを>(講談社)で出ていて、いの巻~をの巻(12巻)まであります。
そのほかにNEW版(7冊)も出版されています。
「ふくふくふにゃーん」は気がめいっている時に何度も読んで救われています。
12巻もあるので、すぐに読んでしまえず読んでいるうちに、心が回復しています。



<若き天才歌人・笹井宏之さんの短歌3首>

2009年1月に心臓麻痺で26歳の若さで亡くなった歌人・笹井宏之さんの歌に出会ったのは、歌人・笹公人の「念力短歌トレーニング」の中の投稿短歌の中でした。
ハッとする無垢のさみしさと明るさがありました。
笹井宏之さんは、2004年から歌をインターネットの短歌サイトで始めていました。
重い自立神経の失調で高校を中退、佐賀県有田の自宅で闘病生活をしておられました。
辛く悔しいことがあって立ちすくんでしまっていても、笹井宏之さんの歌の透明感のある清い水に癒されます。
個人的にではありますが、感じる力、考える力を取りもどせる歌を3首だけ選んでみました。

  
● ひとしれず海の底へとおとされた大王烏賊のなみだを思う


● グリズリーに跳ね上げられた紅鮭の片方の眼に映る夕虹 


● かろうじてその生きものはひとでした 火にも水にもなれないままの


 

  
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