その地を離れるやいなや20歳の女性が100歳の老婆に SF古典「失われた地平線」 [映画]

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ヒマラヤ山脈の西方の雪山に不時着した飛行機。

1931年戦乱の中国奥地バスクル(アフガニスタン)から脱出したイギリス外交官のロバート・コンウェイたち5人(本人、弟ジョージ、化石学者、詐欺師、娼婦)を乗せた飛行機は、ヒマラヤの雪山に不時着し、待ち構えていたかと思われるほど手際のよい人々によって、この世の桃源郷と言われる蝶が舞い、鳥が歌い、作物の豊富なシャングリラ(理想郷・桃源郷)に連れて行かれる。
美術品(絵画・彫刻)や調度品は文明社会から運ばれてきたものばかりで、図書館、グランドピアノもある。
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シャングリラ(理想郷・桃源郷)。霧が漂う調和に満ちた谷間。外界から隔絶された地上の楽園。
金鉱があるので物々交換をしている。

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シャングリラ。建物の内部での歓談

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ラマ僧 長老(カトリックのペロー神父・カプチン会)1734年、53歳でシャングリラに来たので年齢は250歳以上。

高山に守られたその地は、温暖の気候に恵まれ、長老(ベルギーからやってきたペロー神父)を中心に皆が長寿であり、2000人もの人が平和に暮らしていた。
長老は、コンウェイを後継者にするために、シャングリラへ導いたもようである。
コンウェイは不時着した全員でシャングリラを去る決意をするのだが・・・
弟ジョージは恋人マリアを連れて脱出するが、途中吹雪にあい、避難した雪山の窟でマリアがみるみるうちに老婆に変わってゆくのを見る。

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吹雪のシャングリラを脱出中のマリア

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老婆に変わったマリア


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ここより最後の内容に触れています
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イギリス外交官のロバート・コンウェイは困難な旅を経て、上海からイギリスに送還されることとなったが恋人の待つシャングリラへ引き返すのであった。

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イギリス外交官ロバート・コンウェイ(ロナルド・コールマン)
サンドラ(ジェーン・ワイアット)
「失われた地平線」1937年 134分 アメリカ
監督 フランク・キャプラ  脚本 ロバート・リスキン  原作 ジェームズ・ヒルトン

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「失われた地平線」1933年  2011年 河出書房新社
小説家 ジェームズ・ヒルトン (1900年~1954年)

その他の作品
「チップス先生さようなら」 1934
「心の旅路」(1941)
「忘れえぬ日々」(1945)
「めぐり来る時は再び」(1953)


1973年にリメイクされた映画『失われた地平線』もある


★映画「ブリガドーン」(迷い込んだ霧の中の長閑な村)と並んで映画「失われた地平線」は、日々埋没してゆくブログ主の桃源郷に対する郷愁と憧れの感覚を回復してくれる。
知識の上での現実対応だけでは過酷すぎて涙も出なくなる。

★最近見た劇場映画
「本能寺ホテル」「バイオハザード:ザ・ファイナル」「アイ・イン・ザ・スカイ世界一安全な戦場」



柴犬カンチの足跡日記
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