お盆の郷土料理 鱈胃(たらおさ) [珍料理]

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鱈(たら)

たらおさの煮物は、大分の日田近辺のお盆の郷土料理である。
鱈胃はたらおさと読み、たらのエラと内臓を干した乾物で、棒だらの身を取った後の残りものである。長さは30センチ〜40センチほど。
えらの部分はブラシのような形をしており、胃の部分はひも状に長く固い。

鱈の身の部分は途中で博多の商人に売れてしまうので内陸の日田にまでは届かなかったらしい。
高価な棒鱈を作った後、残ったはらわたとえらを捨てず、すべて食べ尽くそうとしたのだ。


子供の頃、お盆前頃から雑貨屋さんにたくさん置いてあったのをこっそり触ってみていたのを覚えている。
日田よりももっと内陸にあった我が地方では、夏に食べられる珍味としてありがたがられていた。
鱈胃(たらおさ)は1日~2日水につけて戻し、食べやすい大きさに切ったものを牛蒡、干し椎茸、こんにゃく、ニンジンなどといっしょに醤油や砂糖とともに甘辛く煮る。

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鱈胃(たらおさ) お盆の郷土料理
エラの部分はコリコリし、胃の部分は噛み応えがありどちらにも旨味があった。
内陸部に住む人たちにとってはイリコやするめ、干しエビ、鰹節と共に貴重なたんぱく源だった。
鱈おさ料理は、現在も酒のつまみとして、ごはんのおかずとして愛され続けている郷土料理だ。


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柴犬カンチの足跡日記
カンちゃんは10月で14歳。お耳がちょっぴり遠くなり、花火の音も少しだけ怖くなくなりました。
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