少女たちの受難 なぜか脚、脚、脚  1)映画「エコール」(学校) ・ 2)映画「ミネハハ」(笑う水) ・3) 映画「ノンちゃん雲に乗る」   [映画]

1)< 映画「エコール」 >
エコール うしろ姿 足.jpg
映画「エコール」 原作 フランク・ヴェデキント(劇作家・ドイツ)の小説「ミネハハ」 
女性監督 ルシール・アザリロヴイック 2004年公開  121分

深い深い森に囲まれたエコール(学校)では、6歳から12歳までの、大人に孵化する前の少女たちが、眠らされたまま御棺の中に入れられ、どこからともなく地下通路を通って連れて来られて、共同生活をしている。
召使い2人と2人の女教師と厳格な校長がいて、男性禁止、ダンスと自然の生態を学んでいる。
エコールはお客様の出資金によって営まれ、少女たちは劇場の舞台に立つために、ただひたすら白い衣をまといダンスの稽古をしている。
水や草木と戯れる少女たちの肢体は、森の緑の粉を吸収していっそう白さを増し、夜になると、星形に広がっている7つの建物をつなぐ暗い道には明りがともる。
草の垣根をよじ登って脱走を試みる少女、船で脱走を試みた少女は水死体で見つかる。
少女たちが女性に成長すると、エコールから実社会へ戻される。



2)< 映画「ミネハハ」 >秘密の森の少女たち
ミネハハとは笑う水と言う意味
ミネハハ うしろ姿 足.jpg
映画「ミネハハ」 原作フランク・ヴェデキント(劇作家・ドイツ)の小説「ミネハハ」  
監督 ジョン・アーヴィン 公開2005年 102分
何処からともなく連れて来られる赤ちゃんや、十代後半までの女の子たちが、寄宿学校でバレエやマナーや生物を学んでいる。
森の中の、水の豊かな美しい滝や川で、白いワンピースを身につけ成長しつつあるのびのびした肢体や、バレーを踊る姿はハッとするほど美しい。
脱走しょうとすると番犬が追ってきたり、冷酷な校長先生の秘密の部屋に閉じ込められたりして命を失う。
出資者は公爵(男性)で、舞台で繰り広げられるバレエの最中、気にいった少女を一人お屋敷に連れ帰る。
それから先の彼女たちの運命は、語られていないが・・・



3)< 映画「ノンちやん雲に乗る」 >
監督 倉田文人  原作石井桃子 1955年 (白黒映画)
ノンちゃん雲に乗る 後足のみ エコール.jpg
ノンちゃんと言う女の子(鰐淵晴子)が、池に落ちて臨死体験をし、杓子定規な物事のはかり方や嘘について雲の上の仙人(徳川夢声)と問答をすることによって下界に戻されるお話。
病気回復後の原節子が母親になり、詩集を売りながらヴァイオリンでシューマンの「トロイメライ」を弾く詩人(大泉晃 人呼んでエロ男爵)が印象的。
当時の鰐淵晴子さんは美少女の代表、ヴァイオリンを弾き、バレーを踊り、甘いすがすがしい声も素晴らしく、少女雑誌にも載っていてみんなの憧れだった。
ノンちゃん(鰐淵晴子)と雲の上の仙人(徳川夢声)
のんちやん雲に乗る 仙人と少女.jpg

映画「エコール」森の中
エコール 森の中の遊び.jpg


★少女たちはひた走る。賢明で、ひたむきで、みずみずしい。ずーっと見ていたくなる。


nice!(265) 
共通テーマ:映画

nice! 265

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。