沖縄本  と 未公開映画「白いリボン」に期待 [その他]

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撮影 S・M 糸満(海の方へ)

昨年秋に母を連れて、母が小学生のころまで暮らしていたという糸満市の糸満に行ってみた。
その昔さとうきびを絞るために野牛が働いていた場所に、叔父に頼んで連れて行ってもらったけれど、母が暮らしていたのはずいぶん前のことなので雲をつかむような話で、住宅が建ってしまっていた。
敗戦で焼けて戸籍もなくなり、醤油屋をしていた場所などは、亡くなった曾祖父母が、夢枕に立たない限りわからない。
以前行った時は祖父のことを覚えている古老に出会うことができたが、亡くなった祖父や今一人暮らしをしている母が現在の糸満を知りたいと思っているのかどうかもわからないのだ。
母が行っていた教会もお寺もあったが、母の記憶は薄れていて、もうこの辺で解放されてもよいのではないかと思った。
母から聞いた、見えないものが見えていた親戚のユタ的なおばあたちの消息もつかめず、母にとって、最初で最後の祖父母の墓参りができたことは、心に最終決着がつけられたと思ってもよいことではないだろうか。
ほがらかにしていたいのだけれど、それにつけても森や海から上がってくるこの嘆きの感情はいったい何であろうか。
目取真俊(めどるましゅん)の小説や比嘉慂(ひがすすむ)の漫画「美童物語(みやらびものがたり)」「砂の剣」、果てには「ほんとうは怖い沖縄」(仲村清司)も読んでいるが、ブログ紹介で知った又吉栄喜著「豚の報い」と言う小説を、よい機会なので読んでみようと思う。

2月26日公開の映画「白いリボン」はものすごく楽しみにしている映画だ。
「すでに古典」とか「不浄の傑作」と言われている作品で、予告編で見ただけだが、北ドイツの小村に起こる怪事件を扱っている。





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