日常雑感・他人事のように聞く [雑感]

長いこと生きていると、多分自分もどこかでやっていることなのだろうけれども、目前で展開されている情景がおやおやと可笑しく思われることがある。
月に一度くらい寄る、ほか弁などの温かい食べ物を提供するお店で、「ねえねえどれがおいしかった?」と大声で一緒に来ていた人に聞いている70代のご婦人がいた。
相手は「どれも美味しかったよ」と答えていたが、非難がましい声で「そんなことないでしょ」と喧嘩を売るような言葉つき。弁当類は売れるように美味しく工夫されているだろうし、朝早くから準備をしている店員さんや店主さんを目前に、大声でまずいうまいは言いにくい。
その日によって食べたいものが違うだろうし、風邪で食欲がない時以外、本当に美味しいと思うことのほうが多いのだ。聞かれたほうも実際困っていた。
自分がその店で働いていたら「このおばさん苦労知らずだな」と思うだろう。
もし自分が店主で、どうしてもお客さんの御意見を伺いたいなら、意見箱を設置するだろう。

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宝誌和尚(ほうしわじょう 418-514)西住寺


<ご訪問が遅れています>
★昨年秋より皆さんの画面に入りにくくなり、時々固まってしまい、ナイスもなかなか押せる状態になりません。1人に何分もかかってしまっています。
自分の記事の下にずらっと出て来ていた皆さんのナイス画像も出て来なくなりました。
ブログを開ける時にも、今までと違って毎回ユーザー名とパスワードを欲求される。
今まではメールアドレスとパスワードを要求されるのみで、一回クリックですぐに開いていたのでしたが。

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杉林 [雑感]

杉林の中には見慣れない祠(ほこら)があり、その中からこっちを見ている真っ白な犬がいた。
その土地は犬大丸(いぬおおまる)と呼ばれている土地で、それなりの伝説が伝わっていて、人助けのできる犬が飼われていたのだった。
私は子供の頃10年間そこに住んでいた。
大人になった私は、今年の正月の4日に、昔、五右衛門風呂を沸かすために、枯れた杉の葉を拾いに行っていた犬大丸の杉林を訪れたのだった。
いるはずのない真っ白な犬を見たのは本当だ。
何度も何度も目を見開いて見てみたがちゃんといた。
人に話せば大笑いされるか、くさされるか、嘘をついていると怒られるかなので黙っていた。

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子どもの頃、裏山に一人で登った時は、姿の見えないお坊さんのお経を聞くことができた。
信心深くない仲良しの同級生につい先日話したら、「お経で守られたのだ」と言われて、ホッとした。そんな考え方もあるのだと思った。


最近見た劇場映画

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「DESTINY 鎌倉物語」

鎌倉。ここには、人間ばかりでなく、幽霊や物の怪、魔物に妖怪、神様、仏様、死神、貧乏神までが住んでいた。魔界や黄泉の国の間で、生者と死者の思いが交錯する都。この地に暮らすミステリー作家、一色正和(堺雅人)の元に、若い女性、亜紀子(高畑充希)が嫁いでくる。
(ムービーウオーカーの記事より抜粋)

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私見 お盆前の納骨堂で  [雑感]

納骨堂の小さな骨壺の中は静止した川底に似ていて、黄色い目をした緑色の蛇のようなものが横たわっている。
緑青の水晶の時間が、父と骨の残っていない赤子(一美ちゃん)の骨壷をさびしく包んでいる。

「あんたは一美ちゃんの生まれ変わりやね」と母に言われた私の首に死んだ赤子がまとわりつく。
お盆がめぐってくると、再び母の声が聞こえて来て、耳を伝って降りて来る赤子が、冷たい火傷のように首にはりついて離れない。
悲しいかな、嬉しいかな、その重さが兄妹の絆を唯一確めるものとなっている。

私は渇(かわ)く。
冷静な均衡を取り戻すために、緑青の水晶の時間に私の喉(のど)が触れたがる。
液体になった時間を飲み下す時、喉を潤すものはサイダーに似た気泡を含んでいる。
生きていた死者たちを死から取り返せない現実が身にしみる。
もうとっくに認知症でそのことを忘れてしまった母は朗らかである。


寺を訪れた死者の家族は、亡き人への思いがつのり、はしゃいだり黙りこんだりする。
「あのような人だったけれど、今は悩みもなくなってどこまでいったろう。阿弥陀様に抱かれて、安らかに過ごしているんだろう。」

「魂などない、生きている人のためにお盆はあり、参列者のためにお経を読んでいる」と言う坊さんばかりで、私の嘆きは肩すかしを食らいながら闇の中へ落ちてゆく。

生身の人間が、肉体を失い、肉体がないので、そこできっぱりと何もなくなるってことか。
赤子の時になにもなさずに亡くなった親族や、猛烈に苦しんで亡くなった家族が、骨になってそこでもうおしまいでなのですか。



雨が何万年か前に山の噴火で固まった岩盤地形を侵食した。
硬い丸い石が川底を研磨した。
繰り返される豪雨のたびに、壺状の穴に幾つもの小石が入り込み輪廻のように回り続けている。
流水は入れ替わっていのるだが川底の時間の容量は無限である。
劫初から何事もなかったようなすがすがしい静けさが流れている。
時間は骨や骨にまつわるすべての人間関係が無くなってさえも存在し漂っている。


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夏ばて回復期に思い出すこと [雑感]

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夏ばての回復期にも、鰻のかば焼きが食べたくなる。
ああ鰻のかば焼きが食べたい。

故郷の友達から電話をもらい、山で自然に生まれ、里に吹いてきているここちよい風を思い出した。
街では冷房がないとやってゆけないが、規則的な冷房の風で気管支炎が長引き、ぜんそくのような咳が続くので、この執拗な咳に体力を持っていかれている。

手をつないだ風どもが、ずらずらと薄れかかった記憶を連れてくる。
家族に関する悪夢(主に父・故人)であることが多いが、この頃はやっと冷静に受け止められるので、感情の暴走(主に憎しみ)に襲われることなく、現在は記憶を悲哀の井戸の底に押し戻すことができている。
私のような人間の慈愛ごときでは、すべてを包み込みことができないので、諦めの段階をちくいち味わなくてはならない。


秋に実を落とす玄圃梨(けんぽなし)の甘い実のことも思い出した。
硬い皮を破ると甘い果肉が現われる
川と線路を挟んだ向こうの山畑の前に静かに立っていた玄圃梨(けんぽなし)の木。
視線が玄圃梨にたどり着くまで、川の緑色の流れ、川の淵に立つねむの木、田んぼ、線路、田んぼ、と何秒かの時が過ぎた。
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玄圃梨(けんぽなし)の木(ウィキペディアより)

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玄圃梨(けんぽなし)の実。 実と言っても膨らんだ枝に見える

<玄圃梨とは>
初夏に小型の白い花が集散花序になって咲く。秋に直径数ミリの果実が熟す。同時にその根元の枝が同じくらいの太さにふくらんで、ナシ(梨)のように甘くなり食べられる。これは民間では二日酔いに効くともいわれる。見かけは枝つき干し葡萄のようなので、英語では"Japanese raisin tree"という。(ウィキペディアより)


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山の土を掘り、焼石を入れお湯を沸かした風呂
映画「ラヴァーズ」  チャンツイー



柴犬カンチの足跡日記 
幸せで、けなげで自由なカンちゃんを見ると時々泣けてくる。
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寝たり起きたり  ああ悪夢の気管支炎 [雑感]

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持病?の気管支炎が治まる風景。教順寺。
4歳頃、花も建物も庭もなんと美しいのだろうと思った寺

子供のころは百日咳(ひやくにちぜき)に悩まされた。
現在は3年に一度の割合で疲れによる急性気管支炎に悩まされている。
この3年に一度、咳に襲われると言う割合は数学では説明できないものだろうか。
おおへいな教師の退屈な説明で大嫌いになった数学なのだが、ほんとうはひそかに数学そのものは尊敬しているので、数学で身近なことの説明ができたらどんなにすてきだろうかと思う。
熱はないのに10日間も咳にとりつかれ、体がバッタのように飛びそうになる。
咳がおさまるまで、夜中も白昼も朝も、今まで体験したことで納得がいかなかったことが繰り返し悪夢としてスクリーンに現れる。
自分自身の誇りや人間の尊厳の認識が必要だったことを学ぶためであろう。
医者の薬が体質に合わないので気管支炎とは2週間も付き合うことになる。
倒れるギリギのところで踏みとどまっている。
今日大人も子供も飲める薬草の味のする液状薬K・Kを飲んでみたら調子が良い。
そんな時はゾンビ映画や戦争ものについて書く気力が失せている。

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喉を涼し~いきりりとした風が吹き抜けるような男装の麗人。
衣装を手掛けたのはワダエミ。
映画「ラヴァーズ」のチャンツイー


柴犬カンチの足跡日記
この暑いのにカンちゃんは大好きなおとさん(おとーさんとは言わない。父)とくっついて寝る。
カンちゃんは守ってくれるよいおとさんとこの世で巡り合えて幸せです。
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記憶の底に煙っている風景 [雑感]

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1975年に廃線になった電車の名前、かわせみ、せきれい、やまびこ、かじかは覚えている。
コトン、コトコト、コトン、コトコトと鳴りのいい音が、上下線往復あわせて15本ばかり、川向こうから聞こえてきていた。
私にとってこのような風景は、賢治の「銀河鉄道の夜」であれ、童話「エンソくん汽車に乗る」であれ、外国もの映画であれ、アニメ(例えば千と千尋の神隠し)であれ、たどって行ける個人的な物語の入り口となってくれるものである。


★記事の編集画面のプレビューに写真は載るのだが、ずっと文字が反映されなくなり、原因がわからないのであわてた。
パソコンでは、毎日のように何かしらよくわからないことが起こってもうだめなのではないかと焦っている。近くの親戚に電気関係に強い人が1人でもいいのでいて欲しい。




見て来ました「シン・ゴジラ」 映画館は涼しかった
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★最近見た劇場映画「シン・ゴジラ」

ゴジラは4回も進化をとげ形を少しづつ変化させていくのだった。
それぞれの意見が高速テンポで述べられ交わされた。
内閣総理大臣、 防衛大臣 、内閣官房副長官 、内閣総理大臣補佐官 、米国大統領特使 、環境省自然環境局野生生物課課長補佐 、農林水産大臣 、内閣官房長官 などや通りすがりの人たち。
痛快だったり笑えたりした。
日本に上陸したシン・ゴジラは何もかもをお構いなしになぎ倒して進んでゆく。
シン・ゴジラに侵入されないために他国が日本にいるシン・ゴジラを核攻撃するとなると日本は壊滅してしまうだろう。
そのようにはならなかったが、ゴジラを別のものに置き換えて考えて見ると恐ろしいものを感ずる。
備えあれば患いなしなのかもしれない。


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(2)行ってみたくなる場所・もう一度訪ねたい場所 [雑感]

夢の巡礼。夢の中に現れる場所と似ている。
まるで夢判断の本に出てくるような場所である
おそらく自分にだけ関係のある所だろう。
さしさわりのあることは雑感として書かずにとどめておくことにしている。


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眼鏡橋
草に覆われた眼鏡橋の下から見る風景は上から見る風景と違っている。
夢の中にはどちらの風景もよく出てくる。



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360度の中の一地点から、中心に向けてたどり、思い出の場所を訪ねてゆく。
引き返し、また別の場所から中心へ向けて訪ねてゆく、また引き返すということを繰り返す。
今のところ中心にあるピンクの円は本当は黒の円であり、家父長制の権力と容赦のない暴力が潜んでいる。



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念仏橋
この眼鏡橋の近くに秋になると、つ蟹(ツガニ)(毛の生えた川蟹)を捕って持ってきてくれるおじさんがいた。
その娘が女優の小雪さんにそっくりの美人だった。



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蔵を借りて住んでいたことがある。
時々蔵の部屋に蛇が現れ、白壁を滑ってどさりと落ちてくるので、母が嫌がりすぐに引っ越した。

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芝生に囲まれた井戸。
陽の光が降り注いでいる。
貞子は現れない。

★鑑賞した劇場映画
 「ヒメアノール」  露悪も一つの観点。可哀想な殺人鬼。





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行ってみたくなる場所・もう一度訪ねたい場所 [雑感]

<行ってみたくなる場所>
まるで夢判断の本に出てくるような場所である。



迷路.jpg
映画 「薔薇の名前」の中の迷宮図書館の入り口に向かう階段

映画の一場面である。自分にとってだけの癒しの場所であろうか。
しかも蜘蛛の巣に覆われた、古色蒼然とした外国の迷宮図書館の入り口。
迷宮図書館は、通常の図書館の上奥に隠されている。
なぜこのような場所に行きたいのか、自分のことなのに推察できない。
しばらく迷宮図書館の入り口で様子を見てみるほかはない。
映画「薔薇の名前」では、修道僧たちを毒殺した盲目の修道院長が、迷宮図書館の裏の館長だった




畳と廊下.jpg
四方にそれぞれ4つの登り階段がついている画家の実家。
あるいは美容院に続いている360度の周囲に板張りの廊下がある場所。
美容院には美容師の母親と私の同級生である娘がいる。
どちらからでも登って来ることができる2階の部屋は、和裁洋裁折衷の教室になっている。
和裁と洋裁折衷の教室は出張中の画家の息子と母親の持ち物で、彼らは階下に住んでいる。


★現実生活のなかでは、言葉の暴力で不意打ちのように殴り掛かってくる人や狂気めいた人いきれの中でかなり疲労気味。2日間眠り続けたので、何とかリセットできたようだ。

★ブログの皆様のそれぞれ加工工夫された写真や風景写真や文章や動画は新鮮で面白い。
コメント欄は丁寧なお付き合いができないのでまだ開けられない。

★映画64-ロクヨン後編は今日見に行きます




柴犬カンチの足跡日記 かんちゃんはトドになりそう!
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個人的雑感 悲喜こもごも [雑感]

もののけ姫の森.jpg
小学校の同級会の遠足で、裏山に登る途中、放置された炭焼窯が2つにつながって苔むしていた。
いまにも動きそうな緑色の怪物が休息しているようだった。
上のイメージ写真(屋久島)の樹とそっくりな炭焼窯、背後にはしーんとした森が続いていた。




宇曾の景.jpg
私たちが小学校のころ植樹した杉林が右に見える。
向かって左の岩のような奇岩が至る所に林立している。
同級会では猪と鹿よけの柵をくぐって山道を登って行き、2つの洞穴を訪れるつもりだった。



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ゼンマイをゆでた後、水にもどし、いりこで炊いたのが一番おいしかった。


帰宅後体調が思わしくなかった。
震度5の地震にも2回あい、いまだに後遺症で時々揺れていないのに揺れを感じる始末だ。


東京在住の友人が職場の上部機関の金銭がらみのねつ造にあい苦しんでいる。
無視され続けるパワハラによる被害者は全国には沢山いるだろう。
握りつぶされるねつ造を、どう解決したらよいのか。
泣き寝入しなければならないのか。
友人は10年間何度も自殺を考え、日本語が追いかけてこない場所への転地療養を医者から勧められ、仕事の合間に日本脱出を繰り返している。
「電車に飛び込むより、電車に乗ってみよう」と呼びかけている



最近見た劇場映画
「64-ロクヨン前編」
腹を割って話し合いで事実や真実を追及する映画を傍観するのはエネルギーのいることだ。
投げつけあい取っ組み合いをする言葉。



★皆様のところにうかがうテンポが遅くなり、申し訳ありません。


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小学校同級会の遠足 [雑感]

満開の桜の花びらの照り返しを受けながら、前日の中学校の同窓会の疲れも何のその
小学校の同級生総勢15人あまりが、K子先生の後になり先になりしながら通学路の田舎道を歩いた。


K子先生はつつましく謙虚で、道端に咲くすみれのような印象の人で、男女ともどもあこがれの的である。

その先生の声の音色が変化するのは植物の名前を口にされる時である。
タンポポや蓮華の名を呼ぶ時は、透き通る声でその美しさは城も傾くほどである。

「ね~ねっ この草の名前知ってる~?」嬉しそうにお聞きになる時
何かしら天使のようなものがK子先生の周りを飛んでいる。





「うふふふ 地獄の窯の蓋って言うのよ ふふふ 地獄の窯の蓋 !」
突如として何度も叫ばれる先生の口の奥の、地獄の窯の蓋の中の暗黒が開く。

ダウンロード.jpg
地獄の窯の蓋 (キランソウ)



「大犬のふぐりって知ってる?」
「ああ先生の口からそんなものの名前は聞きたくなかった」・・・・と言うことは・・・・
・・・・ありません。
先生のバランス感覚って素敵ですごい。我にかえりました。




★そろそろ疲れが取れてきたので、皆様のところに少しづつ訪問させていただきます









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